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フラックスで変わる“はんだ付け品質”と、大規模施設LAN工事の注意点

近年、市販されている電子機器の多くは RoHS(ローズ)規格 に対応しています。
RoHS規格とは、鉛などの有害物質の使用を制限する国際的な環境規制のことです。そのため、現在の電子機器では「鉛フリーはんだ」が主流となっています。
この鉛フリーはんだですが、
製品の改造・改修・修理などで実際にはんだ付けを行うと、
思うように溶けない
熱をかけすぎてチップ部品の電極が剥がれる
最悪の場合、部品そのものを破損してしまう
といったトラブルが起こりがちです。私自身も、チップ抵抗やトランジスタを破損させてしまった経験があります。
何とかはんだ付けができたとしても、顕微鏡で確認すると接合部が不自然に盛り上がっていることがあります。
これは 「イモはんだ」 と呼ばれる状態で、
はんだが十分に部品や基板に濡れ広がらず、見た目が不格好で、接触不良を起こしやすいはんだ付けを指します。
この状態では信頼性が低いため、結局もう一度やり直す、というケースも少なくありませんでした。
そこで試してみたのが フラックス の使用です。
フラックスとは、はんだ付けの際に金属表面の酸化膜を取り除き、はんだをスムーズに流れやすくする薬剤のことです。
今回は、ハケ(筆)が付いた液体タイプのフラックスを使用しました。
このタイプは容器の中にハケが入っているため、そのまま使うとフラックスを塗りすぎてしまいます。
そこで、
容器の縁で余分なフラックスを軽く落とす
チップ部品の電極部分と、基板側の パッド(はんだ付け用の銅箔部分) に必要最小限だけ塗布
という方法で作業を行いました。
結果は想像以上でした。

はんだの流動性が良くなり
スッと広がるように溶け
仕上がりも滑らか
イモはんだになることもほとんどありません。
正直、「ここまで違うのか」と驚いたほどです。
はんだ付けで苦労されている方は、一度フラックスの使用を試してみる価値は十分にあると思います。
話は変わりますが、
昨年12月に一度閉館し、再開館に向けた改修が行われていた Sホール にて、無線LAN設備の工事を実施しました。
音楽ホールの設備を見るのは初めてでしたが、本格的な音響設備、大規模な照明設備と
どれも圧倒される内容で、非常に印象的でした。
今回、無線LANアクセスポイントを 8台設置しました。建物が非常に大きいため、無線LAN同士を結ぶ 有線LANの一部を光ケーブルで敷設しています。
使用したのは マルチモードファイバー という種類の光ケーブルです。
マルチモードファイバーとは、
比較的短距離・構内配線向けに使われる光ファイバーで、規格によって対応できる通信速度や距離が異なるという特徴があります。
実はこの規格が 5種類あることを十分に把握しておらず、当初は一般的なGI(グレーデッドインデックス)で見積もりを行っていました。
しかし、実際に必要な通信速度と距離を考慮すると、より上位規格のケーブルが必要となり、結果的にケーブル費用が想定以上にかかることになりました。
幸いにも、配線ルートの工夫と作業手順の見直しによって工事全体の効率を高めることができ、コスト増の一部を作業面で回収することができました。
3月24日の「こけらおとし公演」も無事に終了しましたが、運用が始まると 新たな要望や改善点 も多く見えてきます。
今後の追加改修は決して簡単ではありませんが、
現場で得た経験を活かしながら、より良い設備環境づくりに取り組んでいきたいと思います。
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