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「職業訓練指導員(電子科) 取得と活用への道 (愛知県で取得)」

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職業訓練指導員になるために

免許 職業訓練 指導員

 

 

職業訓練指導員になるためには、指導員免許を取得する必要があります。

教員免許と違うの? という所に関しては、簡単には次の区分けになります。

・教員免許は、文部科学省が管轄する学校で指導。

・職業訓練指導員免許は、厚生労働省が管轄する職業訓練校や職業能力開発促進センターで指導。(大学ではなく、大学校、短期大学校)

 

職業訓練指導員には123種類あり、園芸、自動車整備、洋裁、インテリア、写真、介護サービスなど様々なものがあります。

この中で私が取得したのは”電子科“です。

 

1.免許取得の前提条件

職業訓練 指導員 条件

 

職業訓練指導員試験の案内については、各県より出ていますが、全国統一ではなく、各県ごとに、どの職種の試験を行っているかに差異があります。

(1)実技試験及び学科試験を実施する職種

(2)学科試験のみを実施する職種

(3)学科試験のうち指導方法のみを実施する職種

愛知県では“指導方法“の学科試験は全職種共通として行われていますが、電子科に関しての実技及び学科の試験は行われていません。

学科試験や実技試験を行ってくれない職種はどうすればよいのでしょうか。

 

電子科に絞って解説しますが、受験するための前提条件は次のようになります。

(尚、指導員になるべく指定の学校・学科を専攻し卒業した人は除きます)

 

■パターン1

等専門大学または高学校、職業訓練校で電子に関連する学科を卒業している。

→学科試験免除

・電子科に関連する技能検定

電子機器組立て、自動販売機調整、半導体製品製造

いずれかの技能検定2級に合格している

→実技試験免除

■パターン2

・電子科に関連する技能検定

電子機器組立て、自動販売機調整、半導体製品製造

いずれかの技能検定1級または単一等級に合格している。

→学科、実技試験免除

■パターン3

第1級陸上無線技術士の免許を有している。

→学科、実技試験免除

いずれかのパターンにて、学科・実技試験を免除する条件を獲得し、

毎年1回行われる”指導方法“の学科試験に合格すれば、職業訓練指導員(電子科)の免許を取得できます。

 

その他、指導方法の学科試験に合格する代わりに、

職業訓練指導員講習(48時間講習)を受講すれば、指導方法の学科に合格と同じ扱いになります。但し48時間、日数的に7日間拘束されるため、日々仕事をこなしている人からするとなかなか困難ではないかと思います。

私はパターン3の、第1級陸上無線技術士の免許と、指導方法の学科試験合格にて免許を取得しました。

2.申請の流れ

愛知県では、職業訓練指導員試験受験案内がWebサイトで公開されていますのでこれに沿って申請を行えばよいのですが、この文言があります。

※申請は直接お越しください。

郵送による申請を御希望の場合は事前に電話にて御連絡ください。

 

受付期間が1週間、午前9時から午後5時ということで、半休を取って愛知県庁に申請に行きました。

愛知県収入印紙の貼付が必要になるので、県庁の中で購入して貼り付けて提出しました。

どのみち収入印紙をどこかで購入する必要があるため、郵送についての電話相談はせず、持ち込みで申請した次第です。

 

3.試験勉強

 

勉強 方法 試験員

書籍 : 職業訓練における指導の理論と実際 一般財団法人 職業訓練教材研究会

を購入して勉強。(定期的に改訂されていますので新しいものを使用してください)

過去問は愛知県では公開されておらず、他県にて公開されている過去問を探しましたが、

出てきた問題数はとても少なかったです。同じ問題が出る訳でもないですが、やらないよりはやってほいたほうが良いと思います。

 

4.試験時の感想

思ったより受験者が多いなという印象でした。

受付でちらっと受験者の会社名が見えてしまいましたが、大企業から集団で受験していたのには少し驚きました。

愛知県全体の職業訓練指導員受験者数の内、電子科は比較的少ない部類。

 

正答率6割以上で合格の基準にて、正直怪しいかもと思いましたが、結果としては合格に至りなんとか1回でパスできました。

ちなみに試験問題の持ち帰りはできません。

 

5.免許申請

合格者には合格証が届きます。職業訓練指導員免許申請書に必要事項を記入、収入印紙を貼り、合格証の写しを添付して(もしくは48時間講習の修了証を添付して)申請を行うと職業訓練指導員免許証が届きます。

余談ですが、この愛知県の指導員免許証がそっけなくてあまり見栄えがしない。防災士の認証状のほうが立派です。

 

6.免許の活用

免許を取得して、職業訓練校や職業能力開発促進センターで指導にあたるという人は全体の免許取得者からいくと極々少数というかほとんどいないでしょう。

(募集自体も少ないですし、指導員を目指して学校を卒業した人がそのまま指導員になるというケースが大半だと思います)

では、なぜ取得したかと言われると”会社での教育指導に携わるから“ということになります。

免許がなくても、指導自体はもちろんできますが指導要領を学んでおくのは自身にとって有益と思ったからです。

当社ではSHOEISchoolPJという社内プロジェクトがあり、教育に関する社内セミナー等を企画し開催しています。

 

最近では、私が新入社員に向けて電気や無線、ネットワーク系の初歩的な講習を行っています。

“指導員免許を持っているので恥ずかしい指導はできない”という自分への戒めが、この免許の一番の効果かもしれませんね。

 

学生時代は勉強嫌いだった私が、職業訓練指導員免許を取得。

社会人になってからのほうが勉強を楽しいと感じる機会が多くなった気がします。

それは誰かに強制されずに自発的に行っているからかなと。

 

人生100年時代、当社も設立50年を過ぎましたがまたまだこれからです。

この先には大きな時代の変化が待ち受けていると予想されますが、色々なことを学んで、経験して乗り越えていきましょう。

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