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前回はトランシーバーを操作してどれくらいの距離を通信できるのか、
検証した結果をご紹介しました。まだご覧になっていない方はこちらからどうぞ!
さて、この検証シリーズもpart3となりました。NEWタイプ無線機IC-DRC1についてはじめからご覧になりたいという方はこちらからご覧になれます。
今回はコミニティ無線機の特徴でもあるGPS機能の検証結果と
その他注目の機能をご紹介します。
IC-DRC1に搭載されている位置情報サーチ機能(GPS)、周囲音送信機能は、
相手と通話をしなくても相手の居場所を検索でき、また相手の周囲の音が聞ける機能です。
用途的には、徘徊老人や子供が迷子になった時に探索することが考えられます。
本検証では、実際に一人に徘徊してもらい、もう一人が後で追いかけて相手の居場所を特定できるか試してみました。
それに合わせ、周囲音の送信機能も活用し、相手の周囲の音を聞いてみました。はたして、周囲の音で相手の置かれている状況を推測できるのか??
うまく使えれば、携帯電話や他の徘徊防止装置のような
月々の通信料(利用料)が不要になりますが…
赤:探索1回目 青:探索2回目
探索一回目は、当社からスタートします。相手が出発して10分後に探索者は行動開始です!相手にはマップ上の★の位置に待機してもらいます。この時、探索側は相手の行き場所を知りません。
開始後、外に出てすぐに位置情報サーチ機能(以降GPS機能と表記)を使い相手までの距離を確認しました。この時、3分ほどでGPSマークが起動しました。
この時点では、相手との通話はできていましたが相手まで遠いためか具体的な距離の数字は実機の画面に表されていません。しかし、ここで重要なのはこの時点で通信ができているということは相手の場所を無線機が把握できている状態にあるということです。画面上では「遠い」「近い」の表示が確認できます。検証では「遠い」の表示がありました。
ちなみに、通話時の音はとてもクリアで相手の話している内容をしっかりと理解出来ました。
通話をしつつ、動きながらGPS機能で相手の距離をその都度、細かくサーチしていきます。
しばらくすると、相手までの距離「400m」と表示され、相手のいる方角も表示されました。
表示された方向に少しずつ足を進め、その都度、GPS機能で距離を確認します。
そして、スタートしてから約25分後に相手を発見しました。
検証中、周囲音の送信機能を使った際、自動車やバイクなどの走行音などが聞き取れました。
音声と同様にクリアな音で聞こえるため、相手の居場所をある程度推定できました。
続いて探索二回目では、検証一回目の発見場所からスタートしました。10分後に探索開始します。
始めて1分ほどでGPSマークが起動しました。
一回目と同様に通話をしながら、相手の状況を推定し探索していきます。
そして、スタートしてから約30分後に相手を発見しました。★の場所にいたので探索の範囲としては一回目と同様です。
マップ上の青い線が探索二回目の道筋です。これを見ると高速道路の下あたりを通り過ぎたあたりから、相手までの距離の表記が数字から遠い近いに変わってしまいました。それと、GPS機能での相手との距離の確認が少なかったためかお互いのスタート時の距離は探索一回目と同様にもかかわらず時間がかかってしまいました。
GPSの情報が表示されていなくても通信ができていれば遠い近いは把握することが出来ました。またGPS情報の矢印の向きは細かく変動しないため、ある程度移動してからサーチをしたほうがいいみたいです。探索二回目で分かったのは、マンションや高速付近では通信もGPSも着信できなくなることです。探索中、通達範囲内では通話の感度はほぼメリット5なのでお互いに状況を把握しやすいのはとてもいいですね。
通信ができれば通話音は常にクリアなので、一時的に不通になっても繋がった際にお互いの状況を確認し、周囲の音を聞くことで迷子探索に役立てると思いました。
また、GPS機能は通話できれば距離の目安は最低限わかるので山中や広い敷地内での相手がいる位置を把握するのに役立ちそうですね。
ここまで、IC-DRC1のGPS機能についてお話しましたが、その他のおすすめ機能もご紹介します。
IC-DRC1には通常時に使用する3つの呼び出し方と、緊急呼び出しがあります。
全体呼び出し | 通話チャンネルが同じ相手を一斉に呼び出し |
グループ呼び出し | 通話チャンネルとグループ番号が同じ相手を呼び出し |
個別呼び出し | 呼び出す相手の機器IDを指定して呼び出し |
緊急呼び出し | 通話チャンネルが同じ相手に表示と警告音で一斉通知 |
全体呼び出しやグループ呼び出し、緊急呼び出しは(すべての機種ではないですが)
特定小電力トランシーバーでも持っている機能です。
登録した個別の相手を任意に選択して呼び出せるのはデジタルコミュニティ無線ならではです。
災害発生等の緊急時にFMラジオが聞けるのは便利だと思います。
市販のラジオ並みに聞こえるのか比較してみました。
・当社付近では8~9局のラジオを聞けました。
・市販のラジオと変わらない音質で聞くことが出来ました。
・特定の局をチャンネル登録しておけます。
どちらの機能も自分が良く使うラジオ局や通信相手を登録できるので、自分仕様の無線機として使いやすいのではないかと思います。
ここからはIC-DRC1への気になる疑問をQ&A形式でお答えします。
Q. ラジオ受信時に通話を受けるとどうなるの?
A. 通話を優先し、通話中はラジオは聞こえません。
通話が終われば元に戻りラジオを聞くことが可能です。
Q. ラジオ受信時に緊急呼び出しを受けるとどうなるの?
A. 緊急呼び出しが優先されます。
Q. アンテナ交換はしていいの?
A. 技術基準適合証明(工事設計認証)で
登録されたアンテナであれば 使用可能です。
登録されていないアンテナを使用すると違法!!です。
Q. 電源を入れてすぐにGPSを補足できるの?
A. 屋内では補足できないところもあります。
屋外では2,3分で受信しました。
補足できない地点でも通信ができれば遠い近いの情報はわかりました。
公園やレジャー施設で親子やグループで持って緊急連絡や迷子探し
学校や子ども会での連絡用や人員配置の確認用に
野外フェスで仲間内でもって携帯電話の代わりに
山登りなど、携帯電話が繋がりにくい場所での連絡手段として
イベント会場内で関係者が持って人員配置の把握と連絡用に
以上、アイコム「IC-DRC1」についてご紹介しました。
ご紹介のとおり、今までの特定小電力トランシーバーに比べ、大幅な機能UPを果たしています。
実際に当社で行った検証で、無線機初心者の新人社員も使いこなせるほどに便利なアイテムです。
弊社では、各種メーカの無線機販売やデジタル簡易無線機の登録の代行業務を行っております。
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