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今までありそうでなかった…新しい無線機が登場しました。
業界初!デジタル小電力コミュニティ無線機IC-DRC1の徹底レビュー
唐突ですが…
私はつい最近、人生で初めて無線機を使う機会がありました。
すでに無線機を使われている方はもちろんの事ですが、
私のように今まで無線機というものをよく知らなかったという方にも
わかりやすくお役に立てる情報をお送りできればと思い、今回筆を執る運びとなりました。
はじめのタイトルにもあるように、”初心者でも簡単に使いこなせる”(私が証明です。)
「デジタル小電力コミュニティ無線機」の第一弾、IC-DRC1がアイコム社から登場しました。
このIC-DRC1以外にも皆さんにお勧めしたい機器がたくさんあるのですが、
それは別の機会にご紹介しようと思います。(お楽しみに)
さて、今回は新規格の無線機の登場に際しまして、
松栄電子工業㈱の社員が実際に製品を使い、
リアルなメリット、デメリットをレビューとしてご紹介します。
はじめに、デジタル小電力コミュニティ無線機についてご説明します。
免許や資格がいらなくて、登録の申請や電波利用料も必要なく、
地域コミュニティでの運用などに貢献が期待されている
今までになかった規格の無線トランシーバーです。
この規格は、2018年の7月に一般社団法人 電波産業界(ARIB:アライブ)により制定されました。
数年前から、総務省では独居老人・徘徊老人や子供の見守り、
災害発生時の連絡手段などに活用できるコミュニティ無線の実現が検討されていたのですが、
この度、その規格が整備され新たな無線機の登場となりました。
免許や資格が不要ですぐに使える通話用の無線機として、
現在は、「特定小電力無線機」が広く普及しています。
しかし、このデジタル小電力コミニティ無線は
GPS機能搭載、500mWのハイパワー仕様であることなどから
より一層、活用の場が広がることが期待できます。
現在販売されているデジタル小電力コミニティ無線は
今回ご紹介するアイコム社の「IC-DRC1」のみとなりますが、
他メーカもすぐに追従するものと思われます。
情報が入り次第、こちらもレビューをお伝えしていきたいと思います!
先ずは、今までの特定小電力無線機との違いを見ていきましょう。
先ずは、特定小電力無線機と
デジタル小電力コミニティ無線、それぞれの仕様の違いから見ていきます。
特定小電力トランシーバー IC-4100D (アナログ式) |
デジタルコミュニティ無線機 IC-DRC1 |
|
通信方式 | 交互通話/中継通話 | 単信・単話・同報方式 |
チャンネル数 | 47ch(単信20ch+半複信27ch) | 18ch |
使用周波数帯 | 400Mhz帯 | 142Mhz帯、146Mhz帯 |
送信出力 | 1mW: +20% ~-50%
10mW: +20% ~-50% (切り替え式) |
500mW |
使用温度範囲 | -10℃~+50℃ | -10℃~+50℃ |
外径寸法 | 55.5mm(W)×102.5mm(H)
×27.3mm(D) (突起物を除く) |
55mm(W)×101.5mm(H)
×23.1mm(D) (突起物・アンテナ除く) |
重量 | 約179g
(単3形アルカリ乾電池3本装着時) (別売リチウムイオンバッテリーパックBP-258装着時) |
約173g
(ストラップ、バッテリーパック、 |
通達距離
見通しが良い場所 |
約2km |
約3km |
郊外 | 約1km~2km | 約1km~2km |
市街地 | 約100~200m | 約200~500m |
電池使用時間の
目安 |
アルカリ電池で約80時間 別売リチウムイオンバッテリーパックで約27.5時間 (送信1分/受信1分/待ちうけ8分) |
別売アルカリ電池ケースで約7時間 付属バッテリーパックで約14時間 (パワーセーブON、送信1:受信1:待受18) |
標準価格 | \19,800-(税別) | \29,800-(税別) |
その他 | ・GPS機能 ・FMラジオ ・パソコンを接続しての位置表示 ・USB端子での充電 |
ご覧のように違う点はいくつかありますが、この二つを比べて言えることは、
送信出力の違い、つまりはパワーの強さが大きく異なります。
上記の表にもあるように、パワーが大きければより遠くまで電波が飛びます。
IC-DRC1は500mWというハイパワーで特定小電力トランシーバよりも強いです。
また、無線周波数は従来の特定小電力トランシーバより低いため
電波が障害物を回りこみやすく、障害物の影響を受けにくくなります。
そのため、通信においてより繋がりやすくなりとても有利です。
以上を踏まえてまとめると…
・電波利用料は不要。
・免許や申請も必要なし。
・特定小電力無線機と比べて送信出力が大きい。
この3つがデジタル小電力コミニティ無線の特徴です。
他には、GPSによる位置表示、FMラジオなど今までにはなかった機能があります。
送信出力が大きくて多機能な分、バッテリーの消費が早いのは致し方ない所でしょうか。
高機能な分価格も従来の特定小電力トランシーバより高価になりますが
性能を考えると割安にも感じますね。
次回は、
実際にトランシーバーを操作してどれくらいの距離を通信できるのか
検証した結果をご紹介します。
Part2「実際にIC-DRC1を操作して到達距離を検証してみた!」公開中です。
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