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今日は何の日? アマチュア無線の日 なぜ7月29日?

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アマチュア無線の日 なぜ7月29日? ~無線機の非常時の役割~

本日、7月29日はアマチュア無線の日です。それにちなんで、ありきたりではありますが今回は簡単にアマチュア無線の紹介をさせていただこうと思います。

7月29日がアマチュア無線の日の理由

そもそもなぜ7月29日がアマチュア無線の日なのでしょうか。私自身調べるまでは7月29日がアマチュア無線の日とは知りませんでした。

どう考えても語呂合わせという感じではなさそうで、調べてみたところ1973年に一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)が定めたようです。

7月29日がアマチュア無線の日となるに至った事の始まりは、太平洋戦争です。今でこそ当たり前に皆さん携帯電話などで無線通信を享受していますが、戦争ともなれば無線は戦争のための道具として使用されるために、一般人の利用、アマチュア無線が戦中は禁止されました。そして戦後日本でアマチュア無線が解放されたのが、1952年7月29日なのです。

なので自由にアマチュア無線が出来るようになった記念日として、日本では7月29日をアマチュア無線の日と定めているわけです。ちなみに、4月18日は世界アマチュア無線の日となっています。こちらは国際アマチュア連盟が設立された日が記念日となっています。

ちなみにアマチュア無線のアマチュアの意味を皆さん知っているでしょうか?自分もプロフェッショナルの反対の意味でのアマチュア(素人)かと思っていたのですが、アマチュア無線におけるアマチュアとは私的学究の意味だそうです。電波法施行規則においても「金銭上の利益のためでなく、もつぱら個人的な無線技術の興味によつて行う自己訓練、通信及び技術的研究の業務をいう。」とアマチュア無線の業務は定められています。

アマチュア無線を行うために必要な資格

アマチュア無線を行うためには資格が必要です。
無線通信として使う周波数の帯域には限りがあり、人類共通の財産として分け合って使用するという前提があります。そのうえでアマチュア無線は上述したように非営利という条件はありますが、法律で定められている周波数帯をある程度自由に扱うことが出来ます。そのため、資格を取得した無線従事者だけがアマチュア無線を行うことを認めています。その資格というのが、無線従事者資格の「アマチュア無線技士」と通信に必要な無線設備(無線機)に交付される「無線局免許状」です。

アマチュア無線技士を取得する方法としては、2つの方法があります。
一つは国家試験を受けて合格することで、もう一つは養成課程の講習会を受けることです。養成課程に関しては、Eラーニングもあるそうで、コロナ流行の時期ということもありPCで受講できる環境がある方はこちらがおすすめです。アマチュア無線技士には1級から4級まであり、それぞれ操作できる無線設備の範囲に差があるので、それに応じ取得する必要があります。

無線局免許状に関しては、アマチュア無線の場合は技術基準適合証明を受けた無線機であれば、手続きが簡略化されるので最初はそうした無線機を用意し、申請書類を不備なく提出すれば問題なくアマチュア無線局を開局できます。

以前のブログ「災害に強い無線機の種類と技適マーク」にも技術基準適合証明を受けている無線機に付いている”技適マーク”について簡単にですが説明しています。無線機の種類による違いも紹介していますので、参考になればと思います。

また、申請は電子申請も可能なので、詳しく知りたい方は総務省電波利用ホームページに詳しく載っていますので参考にしてみてください。

アマチュア無線の楽しみ方

アマチュア無線の楽しみ方の一つは遠くの人と交信し、雑談を楽しむラグチューと呼ばれるものです。また、QSLカードと呼ばれる交信したことをお互い証明したカードを集めたり、どこまで遠くの人と交信できるかなどを突き詰めるといった楽しみ方もあります。もちろん遠くの人、外国の方との交信には相応の設備と技量が求められますので、ハードルは上がります。その分成功したときの喜びと達成感が大きいものです。

またアワードといって交信した地域や局数などに応じ日本アマチュア連盟が表彰するというものもありこれを目的としたり、この他にもアマチュア無線の競技や月面に電波を反射させて交信したりとここでは説明しきれないほどの楽しみ方があります。興味がある方は一度調べてみることをお勧めします。

こうしたアマチュア無線には本当に多岐に渡る楽しみ方があり、改めてその奥深さを感じました。新型コロナウイルスの流行で、人とのふれあいが難しい世の中となっています。ですがそんな今だからこそ、こうした通信で人と交信するということが魅力的に感じるのではとも思い、アマチュア無線、無線通信の今までと少し違ったあり方が生まれてくるのではないのかなとも感じました。

災害時の非常通信手段としての無線機の役割

無線機は災害時に役に立つとブログにてこれまで紹介させていただきましたが、アマチュア無線家たちも非常時の通信に尽力してきた歴史があります。

アマチュア無線における非常通信の考え方は、「無線局は、免許状に記載された目的又は通信の相手方若しくは通信事項の範囲を超えて運用してはならないことになっていますが、電波法第52条第4号の規定に基づく非常通信等を行う場合は、免許状の目的等にかかわらず運用することができます。」となっています。

(総務省電波利用HP アマチュア局による非常通信の考え方から引用  https://www.tele.soumu.go.jp/j/ref/material/amahijyo/ )

そうした考えのもと、2011年の東日本大震災などにおいて、アマチュア無線は市町村等の各コミュニティレベルでの緊急時の現場の情報を伝える非常通信の手段となり、密な連絡網として役に立ってきています。

また以前に書かせていただいたブログ「公衆電話は災害に強いインフラ」にて、災害時に携帯電話がつながりづらい理由を軽くですが紹介しています。

災害時には一気に携帯電話の通信量が増加するために渋滞してしまいます。これは専門用語では輻輳(ふくそう)と呼ばれる状態です。そんな状況に加え、通信網全体が落ちないために通信量を制限する措置も取られるために携帯電話は災害時には向きません。

そうした多くの人が使う普段の通信機器が通じない代わりとして無線機が連絡手段としておおいに役に立つと思います。アマチュア無線に限らず、無線なので当たり前のことといえばそうですが、断線の恐れがないことも強みです。

 

最後にはなりますが、そうした災害時の緊急の連絡手段としての無線機を弊社では各種取り揃えております。お気軽にお問合せお待ちしております。

 

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