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1.光ケーブルと電柱
弊社は光ファイバーケーブルという通信ケーブルの保守業務を行っています。
光ケーブルは一部の地中埋設などを除いて、主に電柱から電柱にケーブルが繋げられています。
電柱はその名の通り「電気の送電」というイメージが強いと思いますが、実際にはインターネットやケーブルテレビ、電話など様々な通信ケーブルも繋いでいます。
日本には平成30年度時点で3592万本の電柱があり、現在も増え続けています。
一方で電柱は災害に弱いという課題があります。地震や台風、大雪などの災害時には、電柱が家屋に倒れたり、道路が封鎖されて通行できなくなるなどの二次被害が発生することがあります。
災害時の人命救助には、緊急車両の通行がスムーズであることが不可欠です。しかしながら、電柱が倒壊すると道路がふさがれてしまう恐れがあり、傷病者の搬送等の手段が限られてしまいます。
災害大国日本において防災という観点から電気ケーブルや通信ケーブルを地中に埋めて、電柱を減らす「無電柱化」を目指す動きが増えています。
2.「無電柱化」世界との比較
防災や景観の観点から無電柱化の取り組みが進められてはいますが、日本は世界的に無電柱化が遅れているようです。
デンマークやルクセンブルク、ドイツ、イギリスでは電柱の地中化率が80%を超えている一方で、日本の地中化率はわずか0.3%となっています。
日本で無電柱化(地中化)が進まない大きな理由がコストの問題です。日本では主に「電線共同溝方式」が採用されています。
電線共同溝方式とは、電気ケーブルや通信ケーブルをまとめて共同溝に収容して埋める方式です。
この方式は災害などによるケーブル損傷のリスクが低く、他の方式に比べてメンテナンスが容易というメリットがあります。
しかし、電線や通信線を管路に収容せず直接埋設する「直接埋設方式」と比べてコストがかかるというデメリットもあります。
日本で無電柱化が進まない理由として、コスト以外に「利害関係者間の調整の難しさ」が挙げられます。
地域住民と合意形成しつつ、電柱にかかわる全ての電力会社・通信会社と調整を行いながら地中に埋めていく必要があります。複数会社と調整を行いながら地域住民にも説明を行うという作業は、莫大な労力と時間が必要となります。電線共同溝事業の事業期間は平均7年と、事業期間が長いことが課題です。
3.無電柱化の今後
無電柱化を推進するため、コスト削減や工期短縮に向けた取り組みが進められています。例えば、地域ごとに適した方式の導入 を進める動きがあります。
・直接理設方式
・不要になった側溝や下水道の活用
また、設計から工事、事業調整を包括して発注することなどにより、事業期間を4年まで短縮することも検討されています。現在は無電柱化に向けて少しずつ課題を解消しつつある段階と言えます。
財源の制約もある中で、全国全ての電線を地中に設置するのは簡単ではありません。今後は、行政や事業者、地域住民が無電柱化の必要性を理解し、一丸となって取り組めるかどうかが、無電柱化推進のカギとなります。
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