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先日、ある施設に Panasonic製 業務放送装置「WL-K600」 を納品しました。
WL-K600は、
システムコントローラ(WK-KC600)
入出力制御ユニット(WU-KR600)
この2つを中心に構成され、さらに
電源制御ユニット
電力増幅ユニット(パワーアンプ)
を組み合わせることで、最小4ユニットで放送システムを構築できます。
システムコントローラには、放送操作用のスイッチやマイクが最初から備わっており、小規模な事業所であれば、この構成だけで十分に運用可能です。

WK-KC600 システムコントローラ
ここからは、実際に扱ってみて感じた
”「良かった点」と「気になった点」“ を施工・設置する側の視点でまとめます。
・必要な機器が少なく、配線や接続が簡単
・コントローラ前面の液晶表示が見やすく、動作状況が分かりやすい
・オリジナルの音声メッセージを登録できる
・年間プログラムタイマー機能を内蔵している
・専用ソフトを使って、パソコンから設定・登録ができる
・本体に登録した音声メッセージを、前面ボタンですぐ再生できる
・電話ページング放送の開始・終了時に
・上りチャイム(ピンポンパンポン↑)、
下りチャイム(ピンポンパンポン↓)
をシステムコントローラ側で設定できる
・年間プログラムタイマーの登録期間は「現在の日付から1年先まで」
・パソコンとの接続がUSBのみで、ネットワーク経由の設定ができない
・登録できる音声メッセージが 最大15種類(合計15分) と少なめ
→ メッセージが多い運用では不足しがち
・音声データの登録は
PCカード(SDカード変換アダプタ+SDカード)経由のみ
(パソコンでデータ作成 → カードに保存 → 本体に挿入 → 本体操作で読み込み)
・本体ボタンでメッセージを再生したあと、
必ず「復旧ボタン」を押す必要がある
(自動で元の状態に戻らない)
この復旧操作を忘れると、
優先順位の低いページング放送などが鳴らなくなってしまいます。
全体的に見ると、
操作が分かりやすく、1台で多くの機能を備えたオールインワン型の装置なので、
小規模な事業所で使うには、とても使いやすい放送装置だと感じました。
ここからが、ブログタイトルにもある 「補助装置」 の話です。
先ほど触れた
「メッセージ再生後に、復旧ボタンを押す必要がある」
この点が、実際の運用で一番気になりました。
短いメッセージであれば問題ないのですが、
長いメッセージを再生したあとに、復旧ボタンを押し忘れるケースが意外と多いのです。
そこで今回は、
「ボタン操作でメッセージ再生後、
一定時間が経っても復旧ボタンが押されなかった場合に、
音声でお知らせする補助装置」
を製作しました。

WL-K600は本体設定により、
「本体マイク放送中」
「メッセージ放送中」
といった状態を、入出力制御ユニットの接点信号として外部に出力できます。
今回はこの信号を利用しました。
補助装置は、
・マイコン
・音声合成IC
・アンプIC
で構成し、市販のケースを加工して製作しています。


WL-K600補助装置:松栄電子工業にて加工製作
まず、マイコンが放送の状態を監視します。
メッセージ放送中に、
・本体マイクによる割り込み放送
・緊急放送
が行われる可能性もあるため、
4つの信号を取り込んで状況を判断しています。
条件を満たした場合、マイコンがタイマーで時間をカウントし、
一定時間が経過しても復旧ボタンが押されていなければ、音声合成ICへ指示(UART通信)を送信します。

すると、
音声合成IC → アンプIC → スピーカー
という流れで、
「復旧してください」といった案内音声が繰り返し再生されます。
システムコントローラの復旧ボタンが押されると、
この案内音声は自動的に停止します。
以上、簡単ではありますが、
”WL-K600業務放送装置用に製作した補助装置(音声案内)”のご紹介でした。
今回の作業は、
設備の老朽化に伴う放送設備の更新工事として、
・放送システムの設計
・装置の設定・プログラム登録
・現地での工事
まで、すべて当社で一貫して対応しました。
更新前の機器は 平成4年(1992年)納入。
実に 30年以上使用されていました。
私自身が入社する前から稼働していた設備で、若手社員の中には、まだ生まれていない者もいます。
それほど長く使われ、
普段は当たり前すぎて存在を意識しない放送設備ですが、
ひとたび故障すると、
全館放送や緊急放送ができなくなる大きなリスクがあります。
そのため、
早めに更新計画を立てることを強くおすすめします。
当社では、
Panasonic製
TOA製
の各種放送設備を取り扱っております。
ご相談・お問い合わせは、お気軽にどうぞ。
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