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気を付けて!放送設備のトラブルについて 

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トラブルはつきもの小さなミスが大きなミスに

昨年から官公庁向けの放送設備の設計・製作・現地調整を4物件、実施していましたが、その中でのトラブル等について記載します。

最初ですが、4芯のモジュラーローゼット端子配列での出来事です。別途施工での配線と結線でモジュラーローゼットまで問題なく施工されていましたが、機器を接続したところ正常に動作せず、「何が原因か?」と現場で悪戦苦闘した結果、別途施工の業者さんが線番順に接続していましたが、モジュラープラグの配列は指定されたL1~L4ですが、接続する集合型ローゼットの配線接続側がL1~L4の順に配置されていないことが判りました。現場では、機器側を改造すると作業時間が掛かるためローゼット側の結線を変更して対処しました。

作業を終わってから、かなり昔に先輩から4芯モジュラーローゼットの結線配列はL1~L4のようになっていないので注意するように言われたことを思い出しました。別途施工されていました集合型モジュラーローゼットは三和電気工業製のクリップターミナル式で、小型、ワンタッチ接続が可能なことより、電話端子ではよく使用されていますので、ご注意して施工してください。

次は放送設備で機器調整時の出来事です。ひとつのスピーカ系統のみ、通常ラインと緊急ラインを入れ替えて接続しないとスピーカが鳴動しないことで、現地で悩みました。接続しているスピーカ全ての配線接続を確認し、最後のひとつが出力されていないことで、絶縁被覆付閉端接続子(業界の通称でラッカサンとかパラシュート)で被覆をむかないまま圧着されていることが判りました。施工が暗い処で、かつ配線の色が透明の警報用ケーブルのため、3本まとめての接続子に被覆が付いていることが判り辛く圧着したことが原因ではと推測しました。以前は白色のケーブルを使用していましたが、最近では透明のものが多く、注文する際には後々のことを考慮して被覆の色も注意することが必要であると思いました。

最後は放送設備での製作後の調整段階で、放送出力にノイズ音が小さくのり、スピーカの近くでは聴取ができますが、スピーカより離れると判らないほどのレベルでした。平衡出力と平衡入力で機器間を接続していますが、両者ともに電子バランスのためE:アースを接続しなければこのノイズは消すことができないことが判りました。しかし、機器間を接続する線種に余り線がなく、トランスを挿入すれば解消すると思いましたが、出力側のE:アース端子を供給される直流電源の0V(GND)に接続することでノイズは消えました。

以上、3つのエピソードを書かせていただきましたが、閲覧された方の参考に少しでもなれば幸いです。

 

上記のようなトラブルに直面することもありますが、弊社では各種放送設備の設計・施工・ご提案も行っています。小さなものですと、タイマー連動の始業・終業を館内につたえる放送設備から、大きなホールのようなところの放送設備まで対応可能ですので、お困りごとの際にはお気軽にお問合せいただければと思います。

 

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